江戸時代に輝きを放った日本の伝統的なデザイン、
市井の人々の暮らし、食文化…。
そうしたものへの興味が、趣味の蕎麦打ちや
古材集めにつながり、
いつのまにか自らの建築手法の中にも定着してきた。
例えば集合住宅のあり方。
家というのは一戸ずつ主張があって
「個」が集まって全体をつくるもの。
はじめから全体があってそれを区切るのではない。
それが日本の住宅のあるべき姿なのでは、と考える。
「江戸の粋を追求し、
なんらかのかたちで後世に継承したい」
この試みは、人々の中に、情緒、風情、郷愁、そして、
人と人とのつながりや絆の大切さを呼び起こし、
やがて本当の「環境建築」につながるのではないかと
信じている。
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