オーナー様インタビュー #02 加藤妃生子様・達子様

アザレK・2 (共同住宅 21戸+店舗)

加藤妃生子さんは、卓球がまだオリンピックの正式競技になる前、世界チャンピオンになった。現在は、生涯スポーツの分野で卓球に親しんでもらうための NPOの会長を務めている。娘の達子さんは、インテリアデザインやテキスタイルデザインの分野のデザイナーとして活躍してきた。 JR南武線・武蔵新城駅にほど近い賃貸マンション「アザレK.2」は、 二人のデザインや海外でインスピレーションを受けたアイデアがふんだんに 取り入れられている。

アザレK・2 (共同住宅 21戸+店舗)
アザレK.2 (竣工写真:篠澤写真事務所)


アザレが建つ前には、築30年を過ぎたビルがあったという事ですが、どういう状態だったんですか?    

そのビルには主人が営む歯科医院が入っていて、私が卓球を教えるための練習場もあったの。 でも、雨漏りはするし、地盤がゆるいからバスが通るだけで震度4くらい揺れたのよ。


それは大変でしたね。   

そこに、建築関係の知人から紹介されたのが環境建築設計の宮坂所長さんだったの。 「なんとかしなくちゃ」と何度も足を運んで下さって、いろいろアドバイスをしてくれたの。 建築の話も、ゼロから始まって、こうやってこういうふうにやればいいという マニュアルみたいなものを作っていただいて。そこからが始まりですね。


設計段階ではどんなお話が出たんですか?      

まずは地盤の話。ここは昔田んぼだったし、通りには水路があったりして地盤がとても緩いんですよ。それは十分配慮してください、と。 それから、以前のビルの地下に浄化槽があったんですけど、そこも埋めて欲しい、と。 あとは、周囲が川崎市の市道に面していて、駅からバスも通るし、自動車の往来も多いので、そのあたりですね。


駅前でバス通りに面しているとなると、手続きや近隣対応も大変そうですね。   

年中バスとか自動車が通っているわけですからね。そこをいちいち許可を取ってやることの大変さ加減。道路が傷めばそれもちゃんと補修して。 近所にもご挨拶したり、事前にお知らせしたり、クレーム対応もしなきゃいけないし。 それを2年間、暑い盛りも寒い盛りもやり続けてくれた。だから、環境建築設計さんには、本当に感謝してるの。

 

お二人の想いが細部までちりばめられた建築デザイン

さて、建築デザインには、お二人のご要望、イメージ、想いがずいぶん盛り込まれたと聞いています。環境建築設計の担当者とは、どんなふうにイメージ交換をしたんですか?

うちの母の卓球団体が交流試合をしに海外へ行くんですよ。私もこの団体を手伝ってますので一緒についていくんですけど、その時にいろんな建築物とかを見るわけです。そうすると「この建物いいなあ」と気になります。今度、うちのビルの建て替えがあった時は、「あそこで見た、あれがいいなあ」とか思って、環境建築設計の担当者の方々にそういうお話をしたり、撮ってきた写真を見せたりしてイメージを伝え、相談しながら作っていったわけなんですけど。 それから、海外の街の住宅では、よく窓辺に花を飾っている。それも提案しました。

 

建物をみてまずはっとするのが、なんといっても上品な外壁の色ですよね。これもお二人のこだわりですか?

外壁の色や塗り方など、結構うるさくお願いしました(笑)。 あれはちょっとこの辺にない外壁です。 ただ色を塗っただけではないんです。塗り方を設計担当の方々や職人さん方と話し合って出来ました。 海外には、こんな色の外壁のマンションやアパートは、けっこうあります。 いろんな人に素敵だねと言われます。みんな通るときに見てくれてるみたい。

アザレK・2
やさしく丁寧に塗られた上品な色の外壁

 

入り口にかかっているビル名の看板や外階段の手摺や、エントランスの間仕切りなども、お二人のデザインですよね。

入り口のビル名の看板のデザインは、ツツジの一つの花びらを描いて、その中 に文字を書いているんです。うちの母が手帳にちょこちょこって書いてるのを私が「それを使いましょう」って言ってデザイン化したんです。 ツツジは川崎の花で、うちのビル名(アザレ)にも使ってるのでいいと思いました。 入り口から入った所の中庭には、ヒメシャラやシャクナゲを植えてもらって。

ロートアイアンの館名板
ロートアイアンの館名板

外階段のおしゃれな手摺
外階段のおしゃれな手摺

 

今年はシャクナゲの白い大きな花が沢山咲いたんですよ。 レンガ壁のあたりは白い花が合うかなあ、とか。そのレンガ壁も設計担当の方とで一生懸命相談して決めたんです。いろいろ見に行ったりしました。

中庭のレンガタイルと植栽
中庭のレンガタイルと植栽

ロートアイアンのパーティション
ロートアイアンのパーティション
 

最後に設計時から施工時を振り返って、印象に残っていることを聞かせていただけますか?  

工事の時はバス通りがあるから、すごく難しかったとおもうんですよ。でも、建設機械もこの辺じゃまず見かけないくらいのすごく大きなものを使って、やることもすごいし、超一流ですよ。 打合せもすごいです。工事の書類も丁寧で、ひと月づつ、ここからここまでやりましたって。建築のこともとてもわかりやすく説明して下さいました。 

こんなすばらしい会社に建ててもらうってこんな所は普通ないよね、って感心して帰ってくるの。だから誰かが、家を建てるとか、ビルを建てるとかって言ったら絶対に紹介しようと思ってるの。ほんとに紹介したいの。 

お掃除も、六耀さん(管理を担当しているグループ会社)にお願いしていて、いつもきれいにお掃除して下さって。とてもしっかりやって下さってるので助かってます。 

最初一番困っていた時に惜しみなく力を貸して頂き、本当に私達のことをわかっていろんな面で助けて頂いてここまでになりました。私達は感謝の言葉でいっぱい。宮坂所長に会うたび「宮坂さん、元気でいてください。元気でいて下さらないと私達が困ります」って言ってます。宮坂所長は「はいはい。」って言って下さるけど(笑)。

 

加藤様、お忙しいところご協力ありがとうございました。  (聞き手:ポケット・クリエイション)

 

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